リコーは GR DIGITAL の発表前に ブログ を立ち上げ、一般向け発表会 まで開催するなど、周到な準備をしてきた。
発表会は G か R の文字のあるカメラが入場切符になり、100名が抽選で選ばれるというもの。G か R の文字のあるカメラというと…。
先ず、GR1s。それから RICOH DC-3Z。後は、父が自分の生い立ちを写すのに使った、ヤシカ Electro 35 GS という 1970年頃のカメラもある (傷だらけだけれどまだしっかり動く)。
そんなわけで、参加資格はばっちり。
しかし、発表会は水曜日。思いっきり平日だし、場所は東京。
どうせ簡単には当たらないだろうから、取り敢えず応募してみるか。いや、でも 2年前のパリ旅行のようなことも起こりうる。あのとき以来、「どうせ当たんないだろう」と軽はずみに応募するようなことはしないのである。
それで 13日に発表のあった後、発表会に行った人のブログを中心に巡回して、どんな様子か、世間では発表をどのように受け止めているのかを見てみた。なんか、色々な感想があって面白い。
発表会の詳しい様子はこちらにもある。
リコー、一般向け「GR DIGITAL」発表会を開催 (デジカメ Watch)
感想の内容は、発売が楽しみという肯定派と、肩透かしを食らわされたというような落胆派に綺麗に分かれたように見える。
落胆派の意見は主に2点あるようだ。
先ず1点目が、撮影素子の CCD に 1/1.8 インチという一見 在り来たりな ものを採用していたこと。
撮影素子は一般に、サイズが大きければ大きいほど高感度時のノイズも少なくなり、高画素化しても画質に優れるといわれる。GR DIGITAL もデジタル一眼レフのように APS-C サイズ以上の大きな CCD を使うと期待していた人が多かったみたい。
メーカーの担当者の話では、この大きさの CCD でも ISO 100 程度の感度なら APS-C サイズと遜色のない画質を得られるし、そもそも CCD を大きくすると GR らしいボディのサイズを維持できなくなるとのことで 1/1.8 型になったとのこと。
素人考えでは、フィルムの GR1 のボディにそのまま 135 フィルムのフルサイズ CCD を載せちゃえば、レンズも GR1 の 28mm / F2.8 レンズをそのまま使えるんじゃないかと思ったけれど、そんな単純な話じゃないみたい (仮にそんなこと出来たとしても 8万円どころじゃなくなるわな)。
そして 2点目が、光学式ファインダーを内蔵していないこと。
光学式ファインダー内蔵希望派は、液晶モニターの大きさを 2.5インチからもっと小さくしてでもファインダーを内蔵して欲しかったと言っているけれど、仮に液晶モニターを小さくしても、ファインダーの内蔵は無理じゃないかなぁ。GR DIGITAL は GR1 と比べてもレンズが相当大きくなってみたいだし。
そのほか、煽っといた割にはびっくりするような要素がなかったとかいう感想もあったけれど、まぁなんにせよ、こうして色々な人の感想や意見を見ていると、如何に多くの人が GR DIGITAL に注目し、期待していたかが分かる。それに、GR という銘柄にみんな共通の物を期待しているのかと思ったら、意外とバラバラ。
自分は GR のレンズ性能や画質を余り理解できていないまま使っているような状態だけれど (MTF 曲線がどうとか歪曲収差がどうとか言っても実際にはよく分からんし…)、GR のいいところは、機能の取捨選択の巧みさとか、手頃な大きさとか、使い勝手の良さとか、そういった色々な物の うまい組み合わせ にあるんじゃないかなって思う。後、手頃な値段かな。
GR DIGITAL も従来の GR にあった うまい組み合わせ が受け継がれていれば、それで十分じゃないかなっていう気がする。
もし、自分が *ist DS を持っていなかったら、*ist DS2 と GR DIGITAL のどっちを買うかで結構迷っただろうなぁ。
ところで GR DIGTAL は、フィルム時代のカメラの名称を引き継ぐことでここまで話題になったわけだけれど、ほかの名称じゃこうならないんだろうか。
ペンタックスの新型デジタル一眼レフ、MZ-DIGTAL とか発表されたら、絶対気になるだろうなぁ。小型軽量で分かりやすいダイヤル操作をそのまま受け継ぎました、とか言って。
あ、キヤノンはフィルムのカメラの銘柄だった EOS とか IXY とかをデジタルにも持ち込んでるか。そういえば最初の IXY DIGITAL は 2000年のビジネスショーで結構派手に発表しとったじゃん。
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